海と塩をめぐる冒険 in富山①

2018-8-8
海と日本PROJECT in 長野

海を目指し、冒険に出発!

5月の結団式後、大町チームは海からつながる塩の道や塩を運んだ「人」について、塩尻チームは塩や、海へと続く川や「道」について、茅野チームは海の恵みの「食」について、それぞれのエリアで学んできました。8月2・3日の「海と塩をめぐる冒険in富山ツアー」では、久しぶりに全員集合。これまで学んできたことを、実際に見たり聞いたり体験したりして、新しい発見や学びにもつなげようと「ぶり街道」「日本海」「塩の道」を巡ってきました。

大型バスで長野県を出発!違うエリアの人たちとは、久しぶりの顔合わせということもあり、まずは自己紹介。「塩を作るのが楽しみ」「海王丸に乗るのが楽しみ」というお友達や、「海の事をいっぱい知りたい」「色んなことを楽しんで、仲良くなりたい」など、たくさんのワクワクも発表し、ブリ街道を通って富山県へと向かいます。

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出発後、バスの中で、まずは塩ソムリエの加藤光久さんから「年取り魚」についてお話がありました。

これから向かう富山湾では冬に一番おいしいブリがとれ、出世魚でもあることから都(京都)で「縁起が良い」と正月のもてなしにと重宝され、それが松本地方にも伝わったそうです。

富山で水揚げされたブリは、旧飛騨街道を通り松本方面へ運ばれました。その道が「ブリ街道」。富山のブリは「越中ブリ」として塩漬けにされて高山に運ばれ、「市」で売られました。そこからは「飛騨ブリ」と名前を変え、「歩荷(ぼっか)」とよばれる人たちが、自分の体重と同じくらいの重さのブリを背負い、雪の積もる野麦峠などを越えて運びました。過酷な道のりに、毎年のように負傷者や死者が出たものの、歩荷にとっては貴重な収入源だったのだそうです。命がけで運ばれたブリが松本に着くころには、当初の何倍もの値段になりましたが、その家の威厳や豊かさを表す象徴だったとも言われていたそうです。

しお研究会の浜行雄さんからも、松本より北では年取り魚として鮭を食べる習慣があり、長野県には両方の文化があること、昔はダムもなかったため海から川を上ってくる鮭の漁獲量が多く、女鳥羽川でも獲れていたことなど、いろんな興味深いお話が聞けました。

が、なにしろ早朝の出発で、いつもより早起きした子どもたち。バスの心地よい揺れに、ついウトウトする姿も…。

きっときと市場のカニ

バスは富山県射水市の「新湊きっときと市場」に到着。カニの大きな看板がお出迎えです。

昼食はお刺身や焼き魚。お味噌汁の中にはカニが入っていて、海の幸がたくさん!

「魚は好きじゃない」「刺身はあまり食べない」という子もいましたが、「新鮮な感じ」「さすが海の近く。おいしい」「匂いがない」と思わずパクパク。「エビのお刺身食べるの、初めて!」と、頭を取ってうれしそうにパクリ!

きっときと市場 エビぱくり

食事の後は、食堂横のお土産や鮮魚の販売コーナーへ。「生きてるロブスター売ってた!」と驚く声や、「家族に生の魚を買って行ってあげたいけど、悪くなるかなあ。冷蔵庫があればいいのに…」と残念そうな声も聞こえてきました。

きっときと市場 お土産

美味しい魚を食べた後は、海産物を扱う市場の「昼セリ」見学です。

水揚げされた魚介の値段を決める「セリ」は、一般的には早朝行われることがほとんどで、お昼にセリを行っているのは、ここ、新湊だけとのこと。「早朝のセリだけでは、夕方買った人の口に入るまでに半日たつが、昼にもセリを行えば、より新鮮なものを食べてもらえる」との思いから始まったそうです。また、近くに漁場があるため、朝と昼の2回、セリを行うことができるのも、昼セリを行う理由の一つだそうです。

昼セリ見学

昼セリ

セリが始まると、箱に入った魚を前に何か声を出したり、盛んに手を挙げて合図しています。真剣に見ていた子どもたちですが、セリが終わってバスに戻り、ボランティアガイドさんに「良くわからなかったでしょう」と言われ、正直に「はい!!」。

それでも「どうやってお金を払うんですか」「杖を持っていた人は何ですか」など、細かいところまで良く見ていて、熱心に質問をしていました。

昼セリ バスで質問

ボランティアガイドさんからは「近年、環境の変化からか獲れる魚が変わり、漁獲量も減ってきた。寒ブリも年々減ってきている」と、気になるお話も聞きました。

「漁師がとってきた魚介は、仲買人から小売り店へ行き、お客さんに届きます。みんなの口に入るまでには、いろんな人の努力があるので、お魚は大事に、きれいに食べてね」と促され、また元気に「はい!」と答えていました。

昼セリを見学後、次に訪れたのは「海王丸パーク」。商船学校の練習船として誕生し、昭和5年の進水から約60年、地球を約50周航海をしたという帆船「海王丸」の見学です。

海王丸

海王丸乗船

海王丸内部

帆を張るのは年に10回とのこと。帆が張っていないことにがっかりした顔もありましたが、船に乗り込むと気分は上昇!船を操縦する場所や機器、舵輪などを興味深そうに見たり触ったりしていました。

また、その後は富山新港の県営渡し船に乗船。770メートル、5分ほどの「船旅」も体験しました。

渡し船

さあ、いよいよ、海での体験が待っている、氷見市に向かいます!!

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