レポート
2020.10.21

スポGOMI甲子園長野県大会

昨年に続いて2回目の開催となった「スポGOMI甲子園 長野県大会」!今年も夏に開催予定でしたが、新型コロナウィルスの影響で実施が秋にずれ込みました。小雨となったこの日(10月17日)、長野市内の高校生10チームと特別参加枠の中学生1チームの計11チームが参加し、熱き戦いが繰り広げられました。 IMG_1589

スポGOMIとは「スポーツごみ拾い」の略。チームで力を合わせて、制限時間60分以内に定められたエリアでゴミを拾い、その質と量をポイントで競い合う、環境に最も優しいスポーツです。(今大会は、雨のため制限時間を45分に短縮して実施。)日本財団 海と日本プロジェクトでは、スポGOMIの高校生大会「スポGOMI甲子園 全国大会」を11月に東京で開催する予定で、その地区予選として長野県大会が開催されました。あいにくの天気でしたが、全員、雨具を着ての出場。参加者の一人は、「雨は全然、気になりません。がんばってごみを拾います。」と力強く話してくれました。

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エントリーしたのは11チーム33名! 第一学院高校から4チーム、長野日大学園から6チーム、文化学園長野から1チームが出場。まずは、海と日本プロジェクトin長野の推進リーダーである長野放送の汾陽美樹アナウンサーから大会の趣旨説明。「このスポGOMI甲子園は、日本財団 CHANGE FOR THE BLUEの一環です。海洋ごみの8割は、内陸から来ていると言われます。長野県は海なし県ですが、川で海とつながっていますので、私たちの周りのゴミは、川を流れ、海を汚染する可能性があります。そうなる前に、1つでも多くのごみを拾いましょう」などと呼びかけました。

次に、第一学院高校の代表による選手宣誓!「スポーツマンシップにのっとり、正々堂々とゴミを拾い、信州の川を汚さず、美しい海を守ることを誓います!」。そして、全員でこぶしをあげ、「チェンジ・フォー・ザ・ブルー!」と発声。それを合図に、競技スタートです!

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競技エリアは、長野駅の善光寺口周辺から善光寺周辺まで。東は長野中央警察署周辺まで。三点を結ぶ、大きな三角形の範囲内です。

拾ったごみの重さに伴い、ポイントが得られます。ポイントはごみの種類によって異なり、100グラムあたり、可燃ごみ10ポイント/不燃ごみ5ポイント/ビン・缶10ポイント/ペットボトル50ポイント/たばこの吸い殻50ポイントです。

さらに今大会から、オリジナルのごみ拾いアイテムを持参するとポイントアップ。各々独自に考え制作してくれたアイテムを持ってきてくれました。

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文化学園長野のメンバーが持参したのは、仕切りを作り、ごみを分別して拾えるオリジナルごみ拾い袋。最後は、燃えるごみになるようにと紙袋でつくったというこだわりも。

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それぞれ、散らばり、競技開始です。

一見、ごみは落ちてなさそうな長野市の町並みですが、高校生たちは、意外なところにある大量のごみを発見しました。それは自動販売機の裏。

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人は、ごみを捨てる際、人に見えない場所に捨てるという心理が働くようで、空き缶やたばこの吸い殻などがごっそりと捨てられていました。近くのレコード店の店主さんも「いくら片付けてもごみが減らなくて困る」と嘆くように話していました。

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また、長野大通りの中央分離帯の草垣の裏にも大量のごみが!

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空き缶にペットボトル、弁当の容器にプラスチックかさなどを発見。こちらも歩道からは見えない場所に隠すように捨てられていました。雨の中、高校生たちが黙々とごみを拾っていきます。

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制限時間45分間のごみ拾いが終わり、たくさんのごみ袋を手にした高校生が続々と会場に戻ってきました。IMG_1655

ごみの計量をしてポイントを換算します。正々堂々とごみ拾いを行い競い合った選手たち。その表情はとてもすがすがしいものでした。

優勝したのは、長野日大学園レオクラブDのメンバー。総重量は13kgオーバー。全体のおよそ3分の1を集める圧倒的勝利。

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実は、去年の大会で2位に終わり、悔しい思いを胸に並々ならぬ意気込みで今大会に参加していました。見事、リベンジを果たした3人。メンバーの一人、2年生の稲田智也さんは、「長野市はごみの無いきれいなイメージがあったが、注意してみるとごみで溢れていた。それを拾わなければという使命感にかられた。今後もごみが落ちていたら拾うなど日々の行動から今後につなげていきたい。」とあいさつしてくれました。全国大会は、11月22日に東京で開催予定。全国制覇目指して頑張ってください!IMG_1692

スポGOMI甲子園は、あくまでもスポーツなので勝敗がつきますが、ごみを拾うという行動に優越はありません。今後も上流県・長野からごみをなくし、海をきれいにしていきましょう!最終結果はご覧の通りです。

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IMG_1696オリジナルアイテム特別賞を受賞した文化学園長野FAMのメンバー 

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