長野県在住の小学5-6年生で結成された信州サバ調査隊。初日の午後は、飯山市のなべくら高原近くを流れる沢で水生生物調査を行います。指標生物といわれる川の生き物を捕まえて、その川の水質を調べる調査です。この日の気温は30度越えの真夏日。児童たちは川に足をいれると「冷たい」「気持ちいい」との声が。
網を片手に川の石の下に生息している生物を捕まえます。ワガニ、カワゲラ、ヘビトンボ。「捕まえたよー」と大歓声。
捕獲後は、表を見ながら、川の水質を調べていきます。
森博士の小林さんは川の生き物にも詳しく、捕まえてた生物の名前をひとつひとつ児童に教えてくれました。
もちろん捕まえた生物は最後は、川に戻してあげました。
水生生物調査の結果、なべくら高原の川は、とてもきれいであることが分かりました。森の家の施設に戻り、まとめの学習の時間です。
森は木が酸素を作り空気を生み出し、森のやわらかい土は大雨が降っても吸収して川にゆっくり流してくれるので洪水や水不足が起きにくくなります。川は森から流れ出た水煮は栄養分がたくさん含まれ、川の水は里の田畑にも寄り道して作物を育てて、私たちの飲み水にもなり、それが海へと流れます。海までたどり着いた川の栄養分の水は、魚や貝や海草を育てます。また、上流から運ばれた砂や土は、河口や海岸にたまり、海の生き物を育む干潟や砂浜をつくります。そのおかげて私たちはおいしい海の幸を食べることができるのです。
森の家の小林さんからは「森、川、海 どれひとつ欠けても成り立たない「おおきなつながり」がある」とまとめてくれました。
最後に豊かな海を保つために、長野県に住むみんなが何ができますか?との質問に対し、子供たちからは、
「森が栄養を作り川を通じて海の魚のエサになっていることを知り、山は海とつながっているんだと初めて知った」
「もし山や森がなかったら、洪水だらけで自然が壊れてしまう」「森が雨水を貯える力がすごい」といった感想がでました。
森と川がどのように海とつながっているかをたっぷりと学習した児童たち。3日後は、日本海、福井県小浜市での海の学習です。がんばるぞ!