レポート
2022.11.07

海のお仕事プロジェクト お魚屋さん体験を通して海の大切さを学ぼう

海と日本プロジェクトin長野と一般社団法人地域みらい創造センターは、長野県のスーパー長野県A・コープと共に、小学生を対象とした海のお仕事体験イベントを開催しました。テーマは「お魚屋さん体験を通して海の大切さを学ぼう」です。Aコープ2魚はどうやってお店まで来るの?

お仕事体験の現場「Aコープファーマーズ篠ノ井店」は、新鮮な魚や農産物直売所が魅力の大型スーパー。お仕事を教えてくれるのは、長野県内A・コープ29店舗の魚の仕入れを担当する清水さん。参加したのは、小学校6年生2名、5年生2名、2年生1名、合計5名の子供たちです。まずは清水さんから「産地直送」をキーワードにお魚の仕入れ方法を教えてもらいます。新鮮なお魚を漁場から直接購入して、水揚げの翌日には店舗で販売される仕組みに子供たちは驚きを隠せません。続いて、バックヤードに移り当日お店に届いたお魚を見てみます。「お魚の尻尾をもってみて、ピンとたつお魚は新鮮なんだよ」「えらが赤いお魚はさっきまで生きていた証拠だよ」恐る恐る魚に手を伸ばす子供たち。命を頂いているという実感が湧いてきます。Aコープ3海の環境変化

毎日たくさんの魚が届くスーパー。でも近年は購入出来る魚の種類や価格に大きな変化が起きています。理由の1つは海水温度の上昇。海水温度が1度上がることは人間にとって10度上がることと等しく、魚が住みやすい環境を求めて移動をしてしまい、日本近海で獲れる魚は少しずつ変わってきています。もう1つは魚の乱獲。世界中で多くの人が魚を食べるようになったことで激減している種類もあり、獲りすぎを防止するような仕組み作りが必要になってきています。普段食べている魚が食べられなくなるかも、という危機感を前に、自分たちが何が出来るのかをみんなで話し合います。「残さず食べる」「海の環境を守るために普段の生活からできることを考える」といった積極的な意見が出てきました。Aコープ4お魚を販売!

学びの後は、いよいよ実践。バックヤードで学んだお魚の魅力を自分の言葉にしてお客さんにお魚を販売します。子供たちがそれぞれお客さんに伝えたいことをボードに表現して売り場に向かいます。お客さんで賑わうお昼時で、子供たちも少々緊張気味ですが積極的にお客さんに声を掛けていきます。「今日届いた新鮮なお魚を捌いたお刺身です」「えらが赤いので新鮮です」だんだんと緊張もほぐれて、 お客さんとの会話が弾む参加者も。学んだ海の環境変化についてお客さんに講義する場面もあり、学びの深さが見て取れました。

Aコープ5これから出来ることは?

販売体験を終えて、改めて今日学んだことをまとめます。美味しいお魚が店舗に届くまでの流れや、お店の販売方法の工夫、そして海に起こっている環境変化など、参加者同士でフィードバックしていきます。5年生の男の子は捌きたてのマグロの試食が一番心に残ったようで、おいしい魚を食べていくために家族や友達に海の大切さを伝えていきたい!と意気込んでいました。

このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環として開催されました。

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