日本各地から、海に興味・関心がある子どもたちが大集合!海と日本プロジェクトのさまざまなイベントに参加しながら、海への理解を深め、海のミライを考えるのが「海のキッズサポーター」のメンバーたち。海なし県の長野からも海や魚が大好きなキッズたちがたくさんいます。個性豊かな子どもたちの思いや活動内容をお伝えします。
自宅の部屋の本棚には、魚の図鑑がズラリ。松本市の小学5年生・宮下孔伽さんは、今、深海生物に夢中です。「海には、まだ知られていない生物がたくさんいて、自分が新発見できるかもしれないことにロマンを感じます」と目を輝かせながら話します。
物心がついたころから、魚と海が大好きで、幼いころ、スーパーにいってもお菓子売り場ではなく、一目散に魚売り場へ行き、サンマを鷲つかみにして「おとと、おとと」とつたない言葉を話しながら、大事そうにお母さんのもとに運んだというエピソードも。
今年度は、日本財団 海と日本プロジェクトin長野の海洋学習プログラム「信州ブリ調査隊」に参加。夜明け前の早朝、船に乗って、富山湾の定置網漁を間近で見学。本や映像ではなく、リアルな体験を経て「海にはあんなにも多くの魚がいるんだ」とあらためて感じ、一生忘れられない体験になったことから、もっと研究してみたい気持ちが増しました。
孔伽さんは、海と日本プロジェクトの一環として行われる全国こども熱源サミットに応募。全国20人のメンバーの一人に選ばれました。孔伽さんは、父親の協力を得ながら、好きな深海生物をLINEのスタンプにしてデザイン、販売までを行っていて、魚の魅力をもっと多くの人に伝えたいという情熱が評価されました。
サミットでは、海に関わるコトやモノに夢中・熱中・没頭している全国の小学生が専門家のサポートを受けながらプレゼンテーションする予定。1月には、海洋生物に関心が高い出場メンバーと講師たちによる事前の勉強会もオンラインで開催されました。
孔伽さんは、「深海生物がたまに陸に上がるのは海水温が上昇している影響があるのではないか」と疑問を持ち、調べてみたいと今考えています。「仮説を立てて、証明して、理由に結びつくかを何回もやっていきたい」と大人顔負けの言葉で意気込みを語ってくれました。
将来の夢は、海に接する機会が少ない長野県に水族館を作ること。海と魚が大好きな小学5年生の思いは膨らみ続けています。