大町市に伝わる民話を題材にしたアニメ「泉小太郎伝説」が完成し、その発表会が開かれました。
これは、海と日本プロジェクトの一環として実施されている「海ノ民話のまちプロジェクト」の1つとして制作されたもの。日本中に残されている海にまつわる民話をアニメ化し、その民話に込められた思いや教訓を長く伝えていく取り組みです。会には、大町市や地元の民話を語り継ぐ会の関係者、制作スタッフなどが出席し、完成したアニメが披露されました。
「泉小太郎伝説」は、かつて大きな湖に覆われ、田んぼや畑が作れなかった松本平を舞台とする民話です。
竜の子どもである小太郎は、湖の底に暮らす母の犀竜(さいりゅう)を説得し、ともに大きな岩山を突き崩して、湖の水を海に流します。こうして、松本平や千曲川の川筋には広く農地が作られるようになり、山の栄養が運ばれるようになった海には、豊かな漁場が生まれました。
大町市長からは、「多くの皆さんにこの作品の素晴らしさ、あるいは民話のもつ楽しさ、さらには山の川と海がつながっている、そんなところに思いをはせていただければありがたいと思います。」とコメント。
山と海のつながりやその大切さを伝える「泉小太郎伝説」。今後は、地元親子の勉強会なども、実施される予定です。