海と日本プロジェクトin長野の小学生向け海洋学習プログラム「信州ブリ調査隊」。フィールドワークのスタートは、森と海のつながりの学習です。会場は、大町市の国営アルプスあづみの公園・大町松川地区です。北アルプスのふもとに位置し広大な敷地と雄大な自然いっぱいの場所。北アルプスの反対側は富山湾ということもあり、学びの場所としてはピッタリです。案内するのは飲料メーカーのサントリーのガイドスタッフ。サントリーでは、森を育む様々な活動を行い、水の大切さや水を育む森や自然の大切さを次世代の子どもたちに伝える活動を全国各地で行っています。森の中では様々な実験をしました。森の保水力を調べる実験では、フカフカの土(腐葉土)を専用の器具を使ってしぼると水滴が出てきました。ここでは、水の循環についての学びです。雲が雨になって地上に 森がその水をため込んで川に水が流れ、その水が海に流れる。海の水が蒸発し、雲が発生。そして雨が降る。という循環が繰り返されていることを教えてもらいました。その水の循環において森の重要な役割を理解する実験です。講師はサントリーの田中省伍さんです。 良い状態の森の土とそうでない森の土との比較実験では、光が射さない森の堅い土では雨が降ると一気に水が流れ出してしまいますが、フカフカの土は、雨を蓄え、栄養を含んだきれいな水が、ゆっくりと川にしみだしていくことを表現しました。子どもたちからは「身近な森が海の水のためにとても大きな役割を果たしていることがわかった」「海と森、どちらか一つが欠けると両方ともダメになっちゃう」「きれいな水になるには森から染み出すのに20年もかかると聞いてびっくりした」などの声があがり、海なし県信州の自然が海に与える影響を学んだ場となりました。