長野県在住の小学5-6年生で結成された海の恵みを届け隊!
結団式を終えた隊員たちが訪れたのは、上田市の上田道と川の駅おとぎの里。浦野川は千曲川の支流。穏やかな流れで川の生物・水質学習の場としては最適です。この日は、35℃近くまで気温が上がった猛暑日。タープを立て、日陰を作り、熱中症対策もばっちりです。海の恵みを届け隊、初めてのフィールドワークは「水生生物調査」!公立長野大学の高橋教授の指導のもと、浦野川にどんな生き物が生息しているかを調べます。そこから、川と海のつながりが見えてきます。調査隊はさっそく浦野川へ。
猛暑のこの日(8月29日)、川に足を入れた子ども達は、「冷たい!」「きもちいい!」と歓声をあげていました。
髙橋教授にに教わりながら、浦野川にすむ生き物たちを探します。水生生物は、石や草の周りにいることが多いということで、網ですくうとさっそく発見!
沢カニ!ナマズ!こどもたちは大興奮の様子。網をそっとすくって網の中をのぞいてみると小さな小さな生き物たちがいることが分かりました。
たくさんの魚や川の生き物を捕獲した後、集めた生き物たちの正体を調べます。
水生生物は「きれいな水を好む生き物」「ややきれいな水を好む生き物」「汚い水を好む生き物」などに分類することができます。その一覧と照らし合わせながら、種類ごとに仕分けていきます。「カワゲラ」や「トビケラ」その他、アカザと呼ばれるナマズの生息を確認しました!
生物調査の結果、浦野川は「ややきれいな水」との結果がでました。調査隊からは、「こんなに生き物がいるのにとてもきれいな水ではないんだ」との声が上がりましたが、高橋教授は、「栄養がある水は、やや汚れているという結果がでやすい。だから、浦野川は、栄養もあるし、水もキレイで、魚や生き物にとっては暮らしやすい環境がある」と説明。また、「地元の川を今の状態に維持できるかどうかはみんな次第。川を守ることが結果、海の環境を守ることにつながる」と伝えました。人間が川をきれいにする努力をやめてしまえば、川は再び汚れていきます。そして汚れた水は、私たちの周りにとどまらず、どんどん下流へ、最終的には海へと流れていきます。調査隊は、ここからずっと先につながる日本海に思いをよせました。
捕まえた生き物は調査後、再び川へ。「ありがとう。」「元気でね。」子供たちのやさしい声が響きました。