海と日本プロジェクト in 長野「信州 塩をめぐる冒険」海につながる新聞発表会。上越科学館・佐藤直樹副館長のミニセミナーが終わったところで、重盛アナウンサーが子どもたちに語り掛けます。
「頭を使ったので、おなかがすいたかな?」
さぁ、先ほど中澤先生から頂いたお饅頭をいただきましょう!
「塩の匂いはするかな?」と匂いを嗅いでみたあと、さっそくお味見。「とてもおいしい」「あんこの味がする」と、自分たちが作った塩を使って作ってもらったお饅頭を味わっていました。
発表会もいよいよ大詰め。海と日本プロジェクト in 長野県実行委員会の高橋潤実行委員長が子どもたちに呼びかけます。
「素晴らしい発表をありがとうございました。皆さんが学んだことが、素晴らしい新聞に表れていると思います。半年の学びや体験を、学校の友達、家族、地域の人に、新聞を見ながら伝えてください。長野県が海の環境にとって、どれだけ大切なのかを伝えてくれると思います」
続いて重盛アナウンサーが、「私たち信州人は、海からさまざまな恵みをいただき、海の幸を大切に、おいしく味わう文化が根付いています。一方で、信州は川で海とつながっています。信州の自然環境を美しく保つことは、安全、安心な海を、そして海産物を守ることにつながります。身近な自然を守ることから始めて、海を未来へと引き継いでいきましょう!」と呼びかけて、発表会を締めくくりました。
発表会を終えて・・・
子どもたちのサポート役の一人、NPO法人信州協働会議の八幡香さんは「活動を新聞にする時、『このくらいできればいいな』と子どもたちに期待していたところを大きく超えていて、深いところまで感じていたり、すてきな表現や発想があったりして、驚かされた。自分たちで考えて行動し、発信までしたことは、子どもたちにとてもいい経験になったのでは」と感動した様子。
高橋潤実行委員長も「私たち大人が『こんなことを学んでもらえたら』『こんなことに感動してもらえたら』、という気持ちでスタートして活動してきたが、子どもたちは、私たちの思惑以上に、自分たちでいろいろなことに気づいたり感じたり、自ら学んでくれていたんだなと、今日の発表を聞いて改めて思った」と話していました。
さて、半年間の活動を終えた子どもたちの顔は、充実感たっぷり。活動について尋ねると、「全部が楽しかった!!」と元気のよい声がたくさん返ってきました。
ほとんどの子どもたちが、一番の思い出は「富山へ行って、塩を作ったこと!」。
「塩が海からできることも知らなかったのに、自分たちで作れた」「みんなで協力して、いろんなことに取り組めた」「今まで知らなかった子と友達になれた」「たくさんのことを体験できた」「新聞づくりが面白かった」「海鮮ピザがおいしかった」「塩づくりは結構大変だった」と、楽しかった思い出が次々に出てきます。
そして、一番心に残ったことはと尋ねると、ほとんどの子の答えは「マイクロプラスチック」。楽しかった活動の中にも、海で起きている問題を知り、海や川を守る大切さを痛切に感じていました。そして、これまで遠くてあまり関係ないと思っていた「海」と、実はたくさんのつながりがあり、恩恵を受けていることや、直接海に行かなくても、海を守るためにできる活動はたくさんあることを知りました。
この日のセミナーを聞いて「海に住んでいる生物を、もっと知りたいと思った」と話してくれた子もいました。
「信州 塩をめぐる冒険」の学習活動は終了しました。でも、みんなが学んできたことや感じたことを周りの人に伝えたり、さらに学びを深めたりという活動を、それぞれの子どもたちが、それぞれの場所で行っていく「スタート」になったのではと感じさせてくれる最終日でした。