海と日本プロジェクト in 長野「信州 塩をめぐる冒険」海につながる新聞発表会。半年間の学習成果を手作り新聞にまとめた小学生たちが、記事を読み上げます。
続いてのテーマは「海の危機」。夏休みの冒険ツアーで、子どもたちが強い関心を持っていた「マイクロプラスチック」について、塩尻チームのみことさんが描いたイラストが紹介されました。
マイクロプラスチック問題
ペットボトルなどのプラスチックごみを捨てると、岩などにぶつかって砕け、そうしてできたマイクロプラスチックを、小魚が食べる。その小魚を大きな魚が食べる。さらに人間が食べ、人体に悪影響を与える…。
マイクロプラスチックごみについては、どのチームも記事に盛り込んであり、それぞれのチームが発表します。
まずは、イラストを描いたみことさんから。
「富山の海でゴミ拾いをしたら、プラスチック類が多くて驚きました」
「魚が住めなくなる海はいやだ」「砂の中にいっぱいゴミがあると思わなかったからびっくりしました」
「海はないけど川や海にごみを捨てると、ゴミがまた人間に戻ってくるから、海をよごさないで大事にしたいと思いました」
半年間、幅広く学んできたことを簡潔にまとめてあることはもちろん、そこで感じたことや自分たちの思いも込めた、素敵な新聞。そして、大勢の大人や大学生たちがいる前で、緊張した面持ちながらも、はっきりとした声で堂々と発表する子どもたちの姿に、発表が終わる度に、会場からは大きな拍手が起きていました。
長野県 阿部守一知事からのメッセージ
続いて、長野県環境部の高田真由美部長より、阿部守一知事のメッセージが届けられました。
「半年間の活動、お疲れさまでした。新聞を読ませていただきました。信州の自然や歴史・風土と海のつながりや、自然保護の重要性を学んでこられたのですね。特にマイクロプラスチックは、海なし県・長野も関わりがない訳ではありません。環境を大切にする気持ちを周りの人たちに伝え、これからも海と長野県のつながりを大切に、活躍していってください」。
また、高田部長も「自分が感じたことや考えたことを分かりやすく発信して頂いて、とても素晴らしいことだと思う。ぜひこれからもごみの問題や環境の話に関心を持ち、しっかりした大人になることを期待しています」と呼びかけました。
中澤先生からのプレゼント!
子どもたちを半年間サポートしてきた、長野県立大学食健康学科長の中澤弥子教授は「私自身もみんなからいろいろ学びました。これからも、それぞれの地域で、活動を続けてください」とエールを送りました。
そして、みんなと一緒に海水から作った塩を掲げて「苦労して作った塩、一粒でも無駄にしたくないですよね。石臼でひいた塩とひいてない塩、覚えてますか?」
中澤先生から、頑張ってきたみんなへのプレゼント。
長野県短期大学で、昭和34年ころから学園祭で作り続けられてきたという伝統のある「六鈴饅頭」を、今年はみんなと一緒に作った塩を隠し味に使い、学生たちとこしあんやくるみ塩あんなど、カラフルでかわいらしい5種類のお饅頭を作ったそうです。お饅頭は、来場者にもお土産として配られました。
お饅頭を受け取った子どもたちですが、味見はひとまず我慢。
次は、半年間の活動の総まとめ。
発展的な学習の時間として、上越科学館の佐藤直樹副館長の特別セミナー「山川海のつながり」へと続きます。