レポート
2018.10.22

海につながる新聞発表会①

今年の5月から半年間をかけて、大町市、塩尻市、茅野市の小学生22人が取り組んできた「海と日本プロジェクト in 長野」の「信州 塩をめぐる冒険」もいよいよ最終回。

10月20日、長野県立大学の学園祭で、子どもたちが手作りした新聞記事を読み上げる「海につながる新聞発表会」を開きました。

これまで「塩の道」をテーマに海産物の流通を学んだり、実際に海へ行っていろいろな体験をし、環境保全などについても考えてきた子どもたち。その成果を手作り新聞にまとめ、自分たちの声で、新聞記事を読み上げる発表会です。

この日の司会進行は、海と日本プロジェクト in 長野の推進リーダー、NBS長野放送の重盛赳男アナウンサー。

重盛アナウンサー

発表前の子どもたち

大勢の大人や大学生を前に、並んで座る子どもたちは、ちょっと緊張した様子です。

まずはチームごとに、それぞれの地元で行ったフィールドワークに関する記事を発表しました。それぞれの記事は、ここでは全ては書ききれないので、子どもたちの発表から一部を紹介します。

【大町チームのフィールドワークに関する発表】

トップバッターは大町チームの2人。地元の塩の道について、力強く発表しました。

大町・1

「大町に運ばれた塩は瀬戸内海で作られていました。北前船という船で日本海を通って糸魚川に運ばれました。そこからぼっかという人や牛が大町まで運んでいました」

大町・2

「塩の道には、石仏や道しるべがたくさんありました。」「石仏は、道案内とぼっかが安全を祈る役割もあるということでした。それだけ塩を運ぶのは大変だったと思いました」

【塩尻チームのフィールドワークに関する発表】

続いて、塩尻チームの2人が「塩の道」の終点といわれる口留番所と、川の始まりといわれる「分水嶺」について発表です。

塩尻・1

「塩尻には、水の始発駅が三つあることを学びました」「分水嶺の魅力を多くの人に伝えたいと思いました。また海につながる川の水を大切にしていきたいです」

塩尻・2

「松本藩の南境にあった本山宿の口留番所に行きました」「値段の安い、太平洋の南塩は厳しく取り締まっていたそうです」

【茅野チームのフィールドワークに関する発表】

茅野チームの2人は、地元の特産品の寒天についてや、寒天で作ったデザートについて発表しました。

茅野・1

「茅野は寒いから、寒天づくりにあっていたということです」「茅野は、海から遠いけど、寒天で海とつながっていました」

茅野・2

「寒天でおいしいボンボンゼリーを作りました」「海のめぐみの寒天に、海からとれた塩をかけて食べたら、とっても甘くておいしかったです」

【夏休みの冒険ツアーに関する発表】

続いて、3チーム合同で実施した学習ツアーに関する記事の発表です。

3チーム合同
仲間たち、先生たち、会場の人たち、大勢が見守る中、発表を続けます。

ツアー1

「富山の市場でお魚のせりを見学しました」「初めて見たけど港ってすごいと思いました」

ツアー2
「海水から塩を作りました」「海の香りがしてうま味が強くてしょっぱかったです」「塩は海のめぐみ。ポイ捨てをしないで、海や川を守っていこうと思いました」

ツアー3
「塩の道をみんなで歩きました」「重い塩を運んだ人たちは、足場が悪いところを歩いて、疲れても大切な塩を食べるために頑張ったと思いました」

ここまでの発表を踏まえて、重盛アナウンサーが話します。「昔も今も、多くの人の努力で、海なし県の信州に海産物が運ばれています。海の幸を大切に、おいしく食べる文化が信州にあることがわかりました。でも、今、恵みの海が危機に瀕していることも学びました」。

・・・続いて、「海の危機」に関する新聞記事の発表が始まります!

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