天竜川流域で暮らす小学5-6年生で結成された、天竜川調査隊!
結団式を終えた隊員たちは、駒ケ根市内の天竜川(天竜大橋付近)にやって来ました。
天竜川調査隊、初めての調査活動は「水生生物調査」です! 国土交通省・天竜川上流河川事務所の全面協力のもと、天竜川にどんな生き物が生息しているかを調べます。そこから、川と海のつながりが見えてくるそうです。
調査活動は、浅瀬に入っておこないます。万が一に備えて、全員ライフジャケットを着用しました。
ライフジャケットは、あらゆる水辺の事故を防止します。例えば船舶から転落した場合、ライフジャケット着用者の生存率は9割、非着用者の生存率は4割というデータがあり、着用するのとしないのとでは、生存率の差が2倍以上。水辺の活動に、ライフジャケットは必須アイテムです。
準備を整えた隊員たちは、いざ天竜川へ!
この日(7月30日)は高気圧に覆われ、飯田市南信濃で最高気温35.6度を記録するほどの暑い1日。天竜川の浅瀬に足を入れた子ども達は、「冷たい!」「きもちいい!」と歓声をあげていました。
天竜川上流河川事務所の職員の方に教わりながら、天竜川にすむ生き物たちを探します。
水生生物は、草の周りにいることが多いそうで・・・
そっと網を沈めて・・・
引き上げてみると・・・
何やら小さな生き物がいたようです。
大きな石の裏もチェック!
ここにも小さな生き物を発見しました!
たくさんの水生生物を、バケツに集めました!
続いて、天竜大橋の下の日陰で、集めた生き物たちの正体を調べます。
水生生物は「きれいな水を好む生き物」「ややきれいな水を好む生き物」「汚い水を好む生き物」などに分類することができます。その一覧と照らし合わせながら、種類ごとに仕分けていきます。
水質がとてもきれいであることを示す、「カワゲラ」や「ドジョウ」の生息を確認しました!
カワゲラ
ドジョウ
続いて、「CODパックテスト」という水質検査もおこないました。天竜川の水を試薬に付け、色の変化によって、きれいか汚いかを判断します。
天竜川の水は、とてもきれいなことを表すピンク色に変化しました。
かつて天竜川には、今よりも汚い水が流れていたそうです。その原因のひとつは、人間の生活排水(食器洗い、洗たく、風呂などの水・・・)。天竜川の流域や、川の始点の諏訪湖周辺、さらに上流の人たちの暮らしが、川の水を汚していました。そのことをみんなが反省し、きれいにする努力を続けたことで、今日のような調査結果が得られたといえます。
しかし、人間が川をきれいにする努力をやめてしまえば、川は再び汚れていくことでしょう。そして汚れた水は、私たちの周りにとどまらず、どんどん下流へ、最終的には海へと流れていきます。
先ほどの結団式で、隊員たちは「ゴミのないきれいな海」を理想に掲げました。
理想の海を守るため、「シャンプーやリンスをムダ使いしないようにしたい」「食器を洗うとき、油を流さない」「ゴミを川などに捨てないようにしたい」「ポイ捨てをしている人がいたら呼びかける」などと話していました!
今回の水生生物調査は「天竜川上流河川事務所」と「海と日本プロジェクトin長野」が共同で開催しました。
「天竜川上流河川事務所」による水生生物調査イベントは、今後も開催されますので、興味を持った方はぜひご参加ください!
イベント名 | 天竜川上流 水生生物調査 |
参加人数 | 各回 先着50人(電話:0265-81-6415) |
日程 | 8/6AM&PM、8/7AM&PM、8/1AMのみ、8/25PMのみ(AMは9:30~12:00、PMは14:00~16:30) |
場所 | 8/6AM中川村北島、8/6PM中川村田島、8/7AM箕輪町沢、8/7PM辰野町宮木、8/8AM伊那市新田、8/25PM伊那市青島 |
主催 | 国土交通省 天竜川上流河川事務所 |