大町市に伝わる民話を元に制作されたアニメを題材に、大町市の豊かな水環境やSDGsについて学ぶ親子勉強会が開かれました。大町市に伝わる民話を元に制作されたアニメ「泉小太郎伝説」。このアニメを題材にした勉強会は、海と日本プロジェクトin長野と大町市との共同で開催されたもので、市内の親子らおよそ30人が参加しました。
アニメ「泉小太郎伝説」は、海と日本プロジェクトの一環として行われている「海ノ民話のまちプロジェクト」の1本として制作されたもの。日本各地に伝わる海にまつわる民話をアニメ化し、その民話に込められた思いや教訓を後世に伝えていこうという取り組みで、2018年からこれまでに全国で42本のアニメが制作されています。「泉小太郎伝説」は、今年2月に完成しました。
「泉小太郎伝説」は、かつて大きな湖に覆われ、田んぼや畑が作れなかった松本平を舞台とする民話です。竜の子どもである小太郎は、山奥に暮らす母の犀竜(さいりゅう)を説得し、ともに大きな岩山を突き崩して、湖の水を海に流します。こうして、松本平や千曲川の川筋には広く農地が作られるようになり、山の栄養が運ばれるようになった海には、豊かな漁場が生まれました。子ども達はどんな感想をもったでしょうか。
▽感想
「泉小太郎伝説については知ってたんですけど、余り詳しくは知らなかったので、しっかりと知れて良かったです。」
「この話は今でも似ているところが残っているので、それを見に行ったら昔の事がよく分かると思いました。」
勉強会では、アニメを元に様々なことを学びます。まずは、この伝説が今も大町市に残る様々な地名とともに語り継がれてきたこと。そして、地域を豊かにしようとする先人達の努力や、山や森が生む豊かな水と海とのつながりの大切さを学びました。
SDGsについても教えてもらいました。持続可能で、より良い世界をめざすための17の目標を定めたSDGs。この中には、「安全な水とトイレを世界中に」という目標も含まれており、この目標を実現していくために、一人一人が水を無駄に使わないことや、川や海を汚さないために、ごみを捨てないこと、ごみを拾うことの大切さを学びました。
更に、大町市の水の豊かさや上下水道についても学習しました。北アルプスの麓・大町市は、湧き水が豊富で、市の水道にはそうしたきれいな湧き水が使われていること。そうした水をきれいなまま下流に流すことが上流に暮らす人の責任であることを教えてもらいました。民話のアニメをきっかけに様々な事を知り、学びを深めた勉強会になりました。