レポート
2017.10.26

千曲川の風物詩「つけば」今年の営業を終了

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初夏~秋にかけての千曲川の風物詩といえば「つけば」。佐久市、上田市、坂城町、千曲市、長野市の松代にかけて、千曲川の河川敷に「つけば小屋」が設置され、ウグイ(ハヤとも呼ぶ)や鮎などの塩焼きや天ぷらなど、さまざまな川魚料理を楽しむことができます。

そんな店のひとつ、上田市にある川魚の専門店・鯉西(こいにし)が運営するつけば小屋は、先日10月22日をもって今年の営業を終了しました。10月末には現在ある建物をすべて撤去して元々の河原の風景に戻し、また来年の4月の下旬にはつけば小屋を建てて営業を再開します。

「つけば」という言葉の由来と、つけば漁とは?

「つけば」とはウグイの産卵習性を利用し、天然産卵床に似せて作った人工の産卵床の名称。人工の産卵床を「種付け場(たねつけば)」と呼んでいたものが省略されそう呼ばれるようになったそうで、そこに集まってきた魚を捕獲することを「つけば漁」と呼びます。

鯉西のつけば小屋に隣接した漁場では、産卵期のウグイのメスや追ってきたオスを投網漁で捕まえ、新鮮なまま提供しています。

10月22日、今年ラスト営業を満喫してきました。

この日は台風の影響であいにくのお天気でしたが、つけば小屋から見える景色は雨でしっとりと落ち着いた雰囲気で、快晴の日とはひと味ちがった風情を感じます。

そんな景色を見ながら広々とした解放感ある座敷で食べる川魚料理はどれも美味。一品から注文できるので、誰でも気軽に川魚料理を楽しむことができます。

また提供する川魚の種類の豊富さも鯉西の魅力のひとつ。川魚専門店が運営しているので、つけばの定番であるウグイやアユだけでなく、ヤマメや鯉、ウナギにスッポンまで、千曲川で獲れる魚をそれぞれ最良の方法で調理し提供してくれます。

しかしなんと言っても、つけば小屋の定番といえばウグイとアユ。

ウグイは定番の塩焼きや山椒味噌の田楽、天ぷらで食べるのが美味しい食べ方だそう。

炭火でじっくり熱を通した鯉西のウグイの塩焼きは、きめの細かいふっくらした身の焼き加減とコクのある味わいが絶品です。

千曲川のアユは身がしまっており、塩焼きにすることで旨みがよりぎゅっと凝縮されるそうです。

 

長野県の誇りともいうべき川魚料理を、河川敷で気軽に楽しむ贅沢。ぜひたくさんの方に味わって頂きたいと思います。

来年のオープンの際にはぜひ足を運んでみてください。

イベント詳細

イベント名「つけば小屋」今年の営業を無事終了
場所鯉西本店 つけば料理小屋(4月下旬~10月下旬営業)  長野県上田市常田1-5  0268-23-2438
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