自らさばいた魚でつくった浜汁や海鮮弁当をお昼に食べて大満足の隊員たち。午後も元気いっぱい学習タイム。
漁師さんから海の実情を直接聞いた隊員たち。午後の学習では、今、日本海で起きている海の変化について、新潟県海洋水産研究所の研究員・濱岡秀樹さんに講義してもらいました。
濱岡さんから、隊員たちに最初の質問「藻場って何でしょうか?」もば、モバ?いったい何?藻場とは海の中にある植物、海藻や海草が生えている場所のこと。実は海の中でとっても重要な役割を果たしています。見た目や機能も含め陸上の森とよく似ていて、生えている植物の種類によって呼び方が変わります(アマモ、コンブ)。「実際に触ってみよう。」濱岡さんが事前に持ち込んだものを触る子供たち。「ぬるぬるする」「磯のにおいが強い」といった声や「海に植物が生えているんだ」と驚いたようすの子供たちも。
藻場の機能は、多くの水生生物の生活を支え、産卵や稚魚に成育の場を提供する以外にも、水中の有機物を分解し、酸素を供給するなど海水の浄化に大きな役割を果たしています。藻場に必要なものは、太陽の光、栄養塩ですが、実は今、その藻場に大きな問題があると濱岡さん。それが海の砂漠化と言われる「磯焼け」問題。森林や草原が何かの影響で衰退し、砂漠化することがあるが、藻場も衰退すると砂漠化します。新潟の海でも磯焼けの現象が起きていると濱岡さん。その原因として考えられるのは、土砂の流入による光量の減少、栄養塩の過不足、食害生物、海水温の上昇等などが考えられます。温暖化による海の影響は深刻で、過去100年間で日本海の水温は平均1.7度の上昇している実情があります。
濱岡さんの研究グループでは、藻場を植え直したり、防除あみを設置したり、食害生物を除去したりする活動をしています。今海に起きている変化を目の当たりにした子供たち。改めて上流域から海を守る行動が大切だと感じた様子でした。