11月16日(土)、長野市の清泉女学院大学の調理室で『さばける塾in長野』が開催されました。「さばける塾」とは、多くの人に魚をさばけるようになってもらい、さばくことの楽しさ、魚のおいしさ、海への感謝などを広めるイベント。長野県では今回で3回目の開催です。
クッキングコーディネーターの浜このみ先生を講師に迎え、抽選で選ばれた11組22名の親子の皆さんと一緒に秋の味覚「サンマ」をさばきます。
浜先生のアシスタントは「先週アジをさばいたばかり」という戸田山貴美アナウンサーです。
今年の子どもの参加者は、全員小学生。「魚をさばくのは初めて」という子どもがほとんどです。まずは浜先生のお手本です。
「買ってきたサンマはそのまま調理せず、さばく前によく水洗いしてくださいね。実はサンマには“腸炎ビブリオ菌”が付いている事があり、この菌は塩気が大好きなので、時間が経つと繁殖してしまいます。おなかを壊さないよう、まずは水洗いが基本です」と、浜先生。
サンマはよく水洗いした後、水気をふき取り新聞紙の上に置きます。まずはサンマの頭を斜めに落とします。続いて肛門から腹をさばいて内臓を取り出します。出した内臓は下に敷いた新聞紙で包んで捨てます。魚の腹を水洗いします。血合いの部分は指でよく洗い流します。
ここからが三枚おろし。骨の上側に沿って包丁を入れ半身を切り落とします。裏返して残りの半身の骨をはがします。最後に腹骨を取ると3枚おろしのできあがりです。
続いては戸田山アナが実演。先週アジをさばいたばかりというだけあって、スムーズな包丁さばきです。三枚おろしをした後のサンマの骨を見てみると、少し身が残っているものの、きれいにさばけています!
参加者の皆さんも、親子でサンマをさばきます! 頭を落としておなかをさばくあたりは「結構簡単にできる」とスムーズに進みます。
三枚おろしのコツについて、「骨のギリギリの部分に包丁を入れて、”骨に当たる音”が聞こえるくらいが正解」と、浜先生。
子どもたちは「ゴリゴリいってる!」「包丁に響く!」と声を上げながら、一生懸命に包丁を入れていました。
さぁ、さばいたサンマで、浜先生オススメのおしゃれでおいしいランチを作りましょう♪
サンマのペペロンチーノ
サンマは8等分して塩(お好みでさんしょう)をふり、片栗粉をまぶし、オリーブオイルで両面をカリっと焼き上げます。スパゲティはたっぷりのお湯でゆで、ゆであがり2分前くらいに千切りにした大根を入れます。ニンニクと赤唐辛子輪切りはオリーブ油で炒めておき、スパゲティと大根を加え、しょうゆ、みりん、粉チーズで味をつけます。最後にサンマを盛りつけ、パセリを散らして完成!
イワシ缶でジャガイモとオレンジのサラダ
みそバターミルクスープ
このほか「季節のフルーツのシュワシュワゼリー」など、盛りだくさんのランチができました。
「いただきます!」
子どもたちからは「おいしい!」の笑顔があふれます。「自分でさばいた魚だから余計おいしい」「サンマとスパゲッティが合う」という声が聞かれました。子どもと一緒に参加した父親は「サンマをさばくのは思ったより簡単だった。これから他の魚でも試してみたい」と言っていました。
自分で魚をさばいてみることをきっかけに、海と親しむ「さばける塾」。受講した親子には、浜先生よりさばけるマスターの認定証が贈られました!
「魚には色々なさばき方があるけれど、今回紹介したシンプルなさばき方でも十分きれいにさばけることがわかったと思います。これからもトライしてくださいね!」との浜先生からの呼びかけに、子どもたちは「家に帰ってもう一回やってみたい!」と笑顔で語っていました。