全国の高校生たちによる海洋問題削減へのアクションとして、日本財団 海と日本プロジェクト スポGOMI甲子園2021決勝大会が12月26日(日)東京都墨田区で開催されました。高校生が3人1組となり、制限時間60分の中で規定エリア内のごみを拾い、その質と量をポイントで競い合うもので、決勝では30道府県の代表チームが集結。長野県からは9月の県大会で優勝した阿南高校チームななんの3人が出場。オリジナルごみ拾いアイテムを持参して目指すは全国優勝!
開会式では、スポGOMI連盟代表理事馬見塚健一氏、日本財団海洋事業部海洋環境チームリーダー宇田川貴康氏、来賓の墨田区長 山本亨氏から、選手みなさんへの激励の挨拶がありました。プラスチックごみは、毎年約800万トン、ジャンボジェット機にして5万機相当に及ぶ量が新たに海に流れ出ていると推定されています。その海洋ごみは一体どこから来るのでしょうか?その大半は私たちが暮らす街から出されています。街で捨てられたごみが水路や川に流れ出し、やがて海へとたどり着き、海洋ごみとなって海にどんどん蓄積されているのです。スポGOMIは、ごみが街から海へと流れていかないように、街や海辺のごみを拾うスポーツです。「CHANGE FOR THE BLUE!!」の掛け声とともに、競技スタート!長野県代表の阿南高校は、大通りではなく、下町の住宅街を中心にごみを探していきます。狙い通り、住宅街の駐車場にたばこのポイ捨てごみを大量に発見。メンバーは、「隠すよう大人がごみを捨てるのがとても残念な気持ちになる」と話しました。このほか、一見すると見えない生垣の中を注意深く見るとそこにも大量のごみを見つけました。制限時間は約1時間。「燃えるごみ・燃えないごみ・ビン・缶・ペットボトル・たばこの吸い殻」を分別しながら拾っていきます。
30チームが1時間で拾い集めたごみの量はおよそ190キロ!世界的にみてきれいな街と称される東京にもごみはやはり落ちています。
計量の結果、長野県代表の阿南高校は18位でした。
メンバーの金田菜生さん、土屋拓哉さん、牧内勇樹さんは「東京は一見キレイに見えるが、よく探すとごみが多かった。特にタバコの吸殻が多く落ちていたのがとても気になった。生垣の中に特にごみがあり、人は、わざわざ見つけにくい場所に捨てるということが分かった。海なし県に暮らしていて、これまでは海洋ごみとの関係性を感じられなかったが、この街に落ちているごみが海に流れていくと思うと、まずは、海があってもなくても、ごみを拾っていくことで海がきれいになっていくと感じた。」と感想を話してくれました。
仲間と楽しみながらごみ拾いを行い、町や海のごみ問題を自分ごと化としてとらえる事を目的に開催された「スポGOMI甲子園」。高校生たちの熱い思いが海洋ごみ削減へのアクションへと使がっていった1日となりました。なお、優勝したのは、愛媛県代表の愛媛大学附属高校BIG WEST ベーカリーでした。スポGOMI甲子園は、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催されました。