下諏訪町の鮮魚卸業「丸松水産」が、動画共有サイト「YouTube」に専用チャンネルを開設。美味しい魚の食べ方や、旬の魚の魅力を発信しています。
新型コロナウィルス感染症の影響で、事業の柱としていた飲食店やホテル、旅館への卸売業が苦戦を強いられる中、新たな販路の開拓を目指した取り組みのひとつ。まっちゃんこと所長の松浦志保さん（42）と、和食の料理人で魚をさばく担当の荻原智雄さん（54）が登場し、旬の魚の情報を伝える「魚屋が勧める美味い魚」シリーズを中心に、マグロ解体ショーの様子や、刺身の盛り付け方、美味しい食べ方など、魚にまつわる様々な動画を配信して話題を集めています。
「丸松水産」では3月末から、長野県内の一般家庭向けに即日配達便で刺身を届けるサービスをスタートしました（中南信地域は即日、北信地域は翌日着）。
「広く告知できる方法がないか」と模索する中で制作したのがYouTubeの動画です。その後も「魚の魅力を楽しく伝えたい」と10本以上の動画をアップしています。
「『YouTubeを見て美味しそうだったから』と注文が入ったり、刺身を買うために上田や小諸から足を運んでくださるお客様が現れるなどうれしい限りです」と松浦さんはニッコリ。即日配達便のリピーターも多く、諏訪を拠点に長野市、松本市、伊那市、駒ヶ根市、飯田市など県内全域にファンを増やしています。
静岡県で生まれ育ち、以前は静岡中央市場で働いていたという松浦さん。独立するにあたり全国をリサーチし、特に長野県の諏訪、松本地域が流通の関係で良い魚がなかなか手に入りづらい場所であることを知りました。「流通している魚のほとんどは解凍もの。美味しい生の魚を長野県の皆さんにぜひ食べてほしいと思いました」。そんな熱意を胸に、6年前、下諏訪の地に「丸松水産」をオープン。店舗には10mの巨大な水槽が備えられ、魚たちが悠々と泳ぐ姿も楽しめます。扱う魚の質の良さが認められ、現在では県内230店舗と契約を結び、朝獲れの魚を届けています。
毎日、朝3時には家を出て、静岡の中央市場で厳選した鮮魚を仕入れ、とんぼ返りして8時には店で仕込みを始めるのが松浦さんの日課。解凍品は一切使わず、まぐろも一本買いをして店でさばきます。だからこそ、味わいはもちろんその食感、舌触りも格別。刺身の色艶の良さからも、その美味しさが伝わってきます。
「『すごく美味しかった』など喜びの声をいただけるのが一番うれしいですね。今後も、最高の刺身で感動をお届けしたいです」と松浦さんは意気込みます。
コロナ禍の影響で外食の機会が減ってしまった方も多いはず。そんな中、企業の熱意と努力により、海のない長野県の一般家庭でも、朝獲れの新鮮な海の幸が楽しめるようになりました。「魚食」は日本の大切な食文化でもあります。美味しく味わいながら漁業を応援し、海の豊かさを守っていきましょう。
丸松水産さんのYOUTUBEチャンネルはコチラから
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【丸松水産】
住所：諏訪郡下諏訪町4872-6
電話：0266-78-3967
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