「信州 塩をめぐる冒険」結団式③

2018-5-28
海と日本PROJECT in 長野

5月19日、長野県大町市の博物館「塩の道ちょうじや」で開催された、「信州 塩をめぐる冒険」結団式。長野県立大学 健康発達学部 食健康学科の中澤弥子教授による、海と塩に関するミニ講義の内容を、引き続きご紹介します。

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【塩がなければ生きられない!】

「塩は、人が生きるために重要な、欠かせない食品です。料理をおいしくする『味付け』の役割もありますが、それだけではなく、体の中でさまざまな役割を果たしています。①細胞の浸透圧を一定にする。②消化液を作る。③血液をアルカリ性にバランスを保つ。④神経伝達を可能にする。⑤栄養分の吸収。・・・人間、そしてたくさんの生き物は、塩を食べなければ生きていけません。また、塩は体の中に貯めておけません。『今日たくさん塩を食べたから、これから1年間は食べなくていいや』ということはないんです。だからこそ、昔の人は、塩を運ぶためにさまざまな工夫をしたんですね」

【子供たちに調べてほしいこと】

「塩は、どこでどうやって作られ、どんなルートで運ばれて来たのでしょうか? 実は、長野県に運ばれてきた塩は、『北塩』と『南塩』の2種類に分けられたそうですよ。それぞれ、始点と終点はどこか? 距離は何キロメートルか? ぜひみんなで協力して調べてください。また、長野県に塩を運んできた人は、そのまま手ぶらで帰ったのかな? 何か別の物を、今度は山から海へと運んだのかもしれませんね。物資や食文化、生活文化の交流についても注目してくださいね」

「長野県には、海とつながるさまざまな文化があります。『えご(いご)を食べる文化』『海藻から作る寒天の文化』について、その広がりの歴史を調べるのも面白いですよ。『年取り魚の文化』も重要です! 大晦日のごちそうとして食べる魚料理は、地域によって異なります。鰤の塩焼き、焼き鮭、鯉のうま煮、鮭の粕がけ・・・など、さまざまな料理がありますが、皆さんのお家では何を食べますか? また、そのお魚は、昔はどうやって運ばれてきんでしょうか?」

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約30分の講義の間、子供たちはメモを取りながら、熱心に耳を傾けていました。これから始まる学習プロジェクトに向けて、重要な方向付けとなりました!

お待ちかねの昼ごはん! 

勉強の後は、お昼ご飯。「信州 塩をめぐる冒険」結団式のための、特注お弁当をいただきます!

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中澤先生の講義に出てきた「塩イカ」。そして海藻から作られた「えご」が入っていました。

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赤いお皿に盛られているのが「えご」。乾燥した「えご草」を煮溶かして固めたもので、見た目はこんにゃく。塩味と磯の香りです。新潟などから長野県に運ばれましたが、海のミネラルを含む貴重な食べ物だったため、昔はほとんど県北部で消費され、南の方にはなかなか伝わらなかったそうです。

塩の道ちょうじやを見学

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